Actions speak louder than words.

行動は言葉よりも雄弁

童話・昔話

【世界の深い知恵の話】かくれておられる神

内容 時のはじめ、神さまはご自分が創造なさったもののうちに身をかくそうと思いたたれたーーー伝説はそうつたえています。 どのようにして事を運ぼうかと神さまが思いめぐらしておられたとき、天使たちがまわりにあつまりました。 「わたしは自分が創造した…

【世界の深い知恵の話】永遠の木

内容 むかしむかし、ある森の中に小さな木が生えていました。大きくなるにつれ、たくましくなるにつれ、木は頭上にひろがっている大空の広さ、高さに気づくようになりました。まるですばらしい旅に出たようでした。木は、大空をさわやかに横切る白い雲に目を…

【世界の深い知恵の話】大いなる山

内容 聖なる山があることでひろく知られている国がありました。世界中のひとが聖なる山のことを聞きつたえていました。でも不思議なことに、その国にすむひとたちは山に目を上げることをせず、いつも地面に視線を落として歩きまわっていました。何をしている…

【世界の深い知恵の話】石工の願い

内容 むかし、あるところに一人の石工がいました。山に登ってはせっせと石を切りだす毎日でした。仕事をしながら石工は歌をうたいました。貧乏でしたが、多くを望まず、何の気苦労もなく暮らしていました。 ある日、石工は貴族の屋敷に呼ばれて仕事をしまし…

【世界の深い知恵の話】小川

内容 遠くの高い山のかくれた水源から、小川が流れだしました。山腹を下り、さまざまな土地を通って、小川は流れていきました。あるときは小躍りして、あるときはのんびりと。いっとき地下にもぐることもありました。どんな障害物があっても、小川はへこたれ…

【世界の深い知恵の話】生きているってどういうこと?

内容 あるうつくしい夏の日の正午ごろのことです。森の中はしんと静まりかえっていました。小鳥たちは頭を翼の下に入れていましたし、動物たちもみんな一休みしていました。 そんなときです。アトリがふと頭をもたげてききました。「ねえ、生きているってど…

【世界の深い知恵の話】ほんものになる

内容 革張りの木馬は子ども部屋のどのおもちゃよりも長生きでした。とても年を取っているからでしょう、茶色の皮はところどころはげて、下の縫い目が目立っていましたし、しっぽの毛はビーズのネックレスをつくるために大部分、引き抜かれていました。木馬は…

【世界の深い知恵の話】塩人形

内容 塩でできている小さな人形が乾いた土地を長いこと、あちこち歩きまわったすえに海辺にやってきました。海を見るのははじめてでしたから、塩人形は自分が見ているものがなんだか、まるでわかりませんでした。塩でできている人形はかたい地面の上に立って…

【世界の深い知恵の話】真珠

内容 ずっとむかし、時がはじまるよりもっとまえといってもいいころ、海の底の砂の中をさまよい歩いている牡蠣がいました。 ある満月の夜、深い海の底の真っ暗な片隅に明るい月光がさしこみました。牡蠣は次の光が固い殻をとおして体の芯までしみこむのを感…

【世界の深い知恵の話】やごのジェロニモ

内容 「カエルのおじいさんはいったい、どこに行くんだろう?」とある日、やごのジェロニモがふしぎそうに言いました。「池の水面に浮かび上がってはプイッと姿を消す。でもいつの間にかまた、もどっている。」 「きいてみたらいいじゃないか」とメダカがい…

【世界の深い知恵の話】うつくしい友情

内容 ある町にとても美しい女性が住んでいました。このひとが通りかかると、誰もが目を留めました。誰もが彼女に話しかけたい、声を聞きたい、問いかけたい、いっしょにいたいと思いました。同じ町に貧しい娘が住んでいました。この娘もたいそううつくしかっ…

【世界の深い知恵の話】画家

内容 よく晴れた夏の昼さがり、二枚の紙が日なたぼっこをしていました。二枚の紙のうちの一枚は白雪さんと呼ばれていました。白雪さんは雪のように真っ白で、それを自慢にしていました。 「わたしを見てちょうだい」と白雪さんはいっしょに日なたぼっこをし…

【チェコの昔話】おやゆびこぞう

内容 あるところに、子どものいない夫婦がおりました。ふたりは神さまに、せめてひとりでもいいので息子を授けてください、とお願いしました。神さまは、その願いを聞き入れました。 ある日、だんなさんが畑をたがやしにでかけると、家にいたおかみさんに、…

【チェコの昔話】オンドリとメンドリのお話

あるところに、オンドリとメンドリがいました。 ある日、オンドリとメンドリは、くるみを探して林へでかけていきました。 オンドリは、「えさを見つけたら、半分にわけよう」と、いいました。 「そうしましょう」と、メンドリは答えました。 メンドリは、地…

【チェコの昔話】小さな家があったとさ

小さないえが いっけん あったとさ。 小さないえの中には 小さなつくえがあって その小さなつくえの上には 小さなうつわがあったとさ。 その小さなうつわの中には 水があって その水の中には 小さな魚がいたんだとさ。 ねえ、その魚はどうしたの? ねこが 食…

【インドの古い話】なくした魔法

話に出てくる、ボーディサッタとは「のちに仏陀になるはずの人」という意味で、お釈迦様の前の世の姿のこと。 内容 むかしむかし、ブラフマダッタ王が、ベレナスの都で国をおさめていたころのことです。王さまにおつかえしていた坊さんの一家が熱病にかかり…

【インドの古い話】バラモン僧とヘビ

話に出てくる、ボーディサッタとは「のちに仏陀になるはずの人」という意味で、お釈迦様の前の世の姿のこと。 内容 むかしむかし、ブラフマダッタ王が、ベレナスの都で国をおさめていたころのことです。ボーディサッタがバラモンの家の子どもに生まれてきま…

【インドの古い話】ウサギの施し

話に出てくる、ボーディサッタとは「のちに仏陀になるはずの人」という意味で、お釈迦様の前の世の姿のこと。 内容 むかしむかし、ブラフマダッタ王が、ベレナスの都で国をおさめていたときのことです。ボーディサッタがウサギに生まれて、森の中に住んでい…

【インドの古い話】天下一の弓の名人

話に出てくる、ボーディサッタとは「のちに仏陀になるはずの人」という意味で、お釈迦様の前の世の姿のこと。 内容 むかしむかし、ブラフマダッタ王が、ベレナスの都で国をおさめていたときのことです。ボーディサッタが王子として生まれたことがありました…

【インドの古い話】幸運をつかんだゾウつかい

話に出てくる、ボーディサッタとは「のちに仏陀になるはずの人」という意味で、お釈迦様の前の世の姿のこと。 内容 むかしむかし、ブラフマダッタ王が、ベレナスの都で国をおさめていたころのことです。ボーディサッタがべレナスの国の、あるバラモンの家に…

【インドの古い話】命をすてて仲間を助けたサルの話

話に出てくる、ボーディサッタとは「のちに仏陀になるはずの人」という意味で、お釈迦様の前の世の姿のこと。 内容 むかしむかし、ブラフマダッタ王が、ベレナスの都で国をおさめていたころのことです。ボーディサッタがサルに生まれてきました。そしてだん…

【日本の昔話】福の神になったびんぼう神

内容 あるところに、大変びんぼうな夫婦がいました。ある年の暮れ、二人が家の大掃除をしていると、神棚がガタガタとゆれ、ぼろぼろの着物を着た、やせた小さな人が神棚からあらわれました。「わしはびんぼう神だ。この家をびんぼうにしてやろうと思ってきた…

【インドの古い話】オオカミの断食

話に出てくる、ボーディサッタとは「のちに仏陀になるはずの人」という意味で、お釈迦様の前の世の姿のこと。 内容 むかしむかし、ブラフマダッタ王が、ベレナスの都で国をおさめていたころのことです。ボーディサッタが神々の王インドラに生まれかわったこ…

【インドの古い話】においぬすびと

話に出てくる、ボーディサッタとは「のちに仏陀になるはずの人」という意味で、お釈迦様の前の世の姿のこと。 内容 むかしむかし、ブラフマダッタ王が、ベレナスの都で国をおさめていたころに、ボーディサッタがカーシの国(ベレナスと同じ)のある村のバラ…

【インドの古い話】魔法のつぼ

話に出てくる、ボーディサッタとは「のちに仏陀になるはずの人」という意味で、お釈迦様の前の世の姿のこと。 内容 むかしむかし、ブラフマダッタ王が、ベレナスの都で国をおさめていたころのことです。ボーディサッタが金持ちの商人のむすこに生まれてきま…

【インドの古い話】カニとゾウ

話に出てくる、ボーディサッタとは「のちに仏陀になるはずの人」という意味で、お釈迦様の前の世の姿のこと。 内容 むかしむかし、ブラフマダッタ王が、ベレナスの都で国をおさめていたころのことです。ヒマラヤ山の中に大きな池があって、そこに1ぴきの大…

【インドの古い話】カメとハクチョウ

話に出てくる、ボーディサッタとは「のちに仏陀になるはずの人」という意味で、お釈迦様の前の世の姿のこと。 内容 むかしむかし、ブラフマダッタ王が、ベレナスの都で国をおさめていたころのことです。ボーディザッタが王さまの大臣の家に生まれ、やがて、…

【インドの古い話】魔法の文句が王さまの命を助けた話

話に出てくる、ボーディサッタとは「のちに仏陀になるはずの人」という意味で、お釈迦様の前の世の姿のこと。 内容 むかしむかし、ブラフマダッタ王が、ベレナスの都で国をおさめていたころのことです。ボーディサッタが、タッカシラーの町で世にも名高い学…

【インドの古い話】王さまとくだもの売りのむすめ

話に出てくる、ボーディサッタとは「のちに仏陀になるはずの人」という意味で、お釈迦様の前の世の姿のこと。 内容 むかしむかし、ブラフマダッタ王が、ベレナスの都で国をおさめていたころのことです。ボーディサッタが大臣になって、国をおさめる上にも、…

【アンデルセン童話】 父さんのすることに間違いなし

内容 さて、ある田舎外れに、田舎の農家がありました。そこには百姓の父さんと、母さんが住んでいました。この二人は持ち物は少ししかありませんでしたが、唯一、余分なものがありました。それは馬です。 百姓の父さんは、馬を売るか、夫婦にもっと役に立つ…