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行動は言葉よりも雄弁

【読書記録】ふしぎな村の村長の教え

ふしぎな村の村長の教え

やりたいことが見つからず悩んでいるあなたに読んでほしい!

引き寄せの法則の本当の使い方

本来の自分の願望を見つけ欲しい現実を作り出す方法

著者:コルク

 

あらすじ

ある日、友人と登山に行っていた主人公のシャチは、高いところから落ちてしまう。倒れているシャチを見つけたのは、とある村に住むハナだった。シャチは村の人たちに助けてもらい、村長に挨拶に行くことにした。

村長は「一般的にはこの村は知られていない」という。迷っても入り込めないところにある。ではなぜ村長はシャチを村に入れることを許可したのか?シャチが村長との出会いを必要としていたからである。

シャチは3か月前に仕事を辞めていた。幸せな人生を送りたいと思い、いろいろやってみるも楽しいのは一時期だけで、あとは辛いことを我慢する日々だったのである。

その日から、村長はシャチと毎日貴重な話をする。

 

①「引き寄せの法則」の原理

そのエネルギー状態を作れるか、そのエネルギー状態になれるかが全て。

やり方(言葉にしたり、イメージしたり、まわりに感謝したり)は後のこと。

引き寄せが上手くいかないときは、青という現実を望みながらもエネルギー状態は黄色になっていたということ。まわりにある無数の電球が黄色に光り出すことで、黄色の現実が作られる。

 

②自分の中にある制限を外す

いままでの人生の中で、気づかないうちに作り上げてきた制限を外し、その世界を卒業する。

「正解・不正解」の世界。何が正解かと探すのが癖になっている。社会に出ると正解はない。「結果」があるだけ。正解・不正解は条件のもとに存在する。

「君の人生は?」という問いに正解はない。自問自答して、悩み探している。

仕事や人間関係に条件はない。だから行動する。行動すれば結果が出る。望まない結果であれば改善点を見つける。計画や戦略はおおまかに決める。即行動して的確な改善点を見つけ出す。

「考えが甘い」や「しっかり考えないから失敗する」という人は放っておけばよい。

 

③起こった出来事によってそのエネルギー状態になることは、人生を振り回されてしまっている

想像し、イメージする。できるだけ五感を使って感じ、心地良い状態を作る。自分から欲しい現実のエネルギー状態を作り出すことで、それに沿った現実が起きる。

欲しい現実(外側の世界、見えている現実)を自分好みにしたければ、内側の世界(自分のエネルギー状態)をそのように作り上げることによってできる。心地良いエネルギー状態を作ったら、それを「体感」「感覚」で覚える。温泉をイメージしなくてもその状態を作れるようにしっかり覚えてキープする。

その状態でいれば、どんな現実が起きたとしても自分次第ですべて変わる。しっかり自分を満たしておくことで、外側の世界に振り回されない。自分の望む現実世界が現れる。

 

④無意識に作り上げてきた価値観・概念

幼い頃からかかわった教育者(親や教師)の影響で、価値観ができている。日本ではお金の話・お金の教育がある意味タブー視されている。ビジネスに興味のある人、自分で事業をしている人、人を雇っている人に聞いて学ぶしかない。

今、自分が欲しいものをもっている人を探して話をする。そういう人と積極的に関わり、新しい世界を広げる。「意図」をもった行動をとる。自分が何をしているかわからなくなるようなら見直す。

こんな自分を変えたいと思うのは、幼い時の影響が大きい。自分を守るためのもの。

「したいことはあるか?」「言いたいことはあるか?」の2つの質問に、目を閉じて、次の人を思い浮かべて、1つ1つの場面でしっかり自分の感情を感じながらイメージする。

・幼い頃よく遊んだ幼馴染の友達

・最もお世話になった人

・1番嫌いな人

・好きな人

・父親

・母親

・自分自身

 

⑤思考

思い悩んだり、苦しんだりする原因は「思考」。意味のない出来事に勝手に意味をつけるのが思考。自分の価値観からくる思考の判断は、一度回路ができると常に同じ回路を通る。この回路は悩みの「解決」という場所をもたない。(→ハビット思考)

思考の癖。自分が悩み苦しんでいるときに、「あ、自分は今こういうことで悩んでいる」と客観的に気づいた時点でそこから抜け出せている。

どっぷり浸かっている→解決しない→行動する(開き直ってやるだけやってみようとなる)

思考はある目的に対して積極的に使うと有効。道具として使う。

「失敗」とはあくまでも認識である。何がダメだったのか把握して確信に満ちている。他の人には判断のつかないこと。

人間は何かしようとして上手くいかないようになっている。成長するごとに成果になって現れる。

 

⑥感情

感情とは、思考の価値判断によって生まれるもの。思考と同じく成長過程で植えつけられたもの。感情に振り回されていると望む人生を送れない。

感情には裏と表があり、1つのエネルギー。ポジティブもネガティブも存在する。

感情の変化は振り子のようなもの。ポジティブ中毒から出るには、振り子の曲線を小さくする。ポジティブを求めない人は比較的一定の場所にいる。自分の普段の平均値を変えていく。

 

⑦感情と身体

自分のゼロ地点は意識的に心地良い場所にする。

朝起きて天気が良い休日など、清々しくて心地良いイメージで何かに感情を揺さぶられない。そこに居続けることで慣れてくる。そこを当たり前の場所とする。

感激(ロックコンサート)、怒り(列の割り込み)は感じることは違うが、体は同じ反応を示す。思考で意味をつけている。体は反応をしているだけ。

人は嬉しいときや楽しいときは素直に感情を感じる。嫌なことや辛い感情はできるだけ感じたくない。ハビット思考でそれが長引く。長引くのを終わらせるには感じ尽くす。嫌なことをイメージして、胸のあたりに意識を持っていき、感じたことを擬音や擬態であらわす。その部分に心の中で、「ここだ」と声をかけると試行は止まり、感情は消えていく。

嫌な感情が出てきたときにまた感じ尽くせば良い。受け入れて、向き合うということ。

人が信じてるという言葉を発したとき、内心自分でも気づいていない潜在的な部分の本心は「信じたい」と言っている。

信じている状態とは疑いのない状態。当たり前だ、何言ってるんだとなること。

不安や疑いがよぎったときは信じたいと自分に言い聞かせている状態。人から信じられたい、人を信じたいと思っている人は「自分を信じていない」。人間関係が崩れるのを怖がっている。

 

⑧「引き寄せの法則」の使い方

人生に起こる出来事は半分は自己責任、半分は自然現象。どちらかに偏ってはダメ。欲も悪くも自分の力と自然の力の半々が働いて、その現象が起きた。

感謝とは湧き起こるもの。

自分が好きなものを否定されてダメージを受けるのは、自分自身がそのものに無意識で偏見をもっている。心のどこかで知られたくないと思っている。

どんな趣味をもっていても、結局はその人と付き合っていけるかどうか。「自己責任」であるなら、何を趣味にしても、何に取り組もうが構わない。興味のない人にその話をしなければ良いだけのこと。

「人生とは生きることの継続」。「単発」ではなく「継続」。

「人生を豊かにしたい」と思い、何かを引き寄せたなら、それをきっかけに行動するべき。自分からも欲しい人生に向けての行動をとる。

「来るまで待つ」と「意地でも取りに行く」どちらか1つだけでは偏る。両方必要。自分が動かない限り、人生は動かない。「継続」させるための「行動」にもたらされる。

 

⑨隠されていた意図

学校教育は何のためにあるのか?

大人になるために必要なことを教わる場所。言われたことを忠実にこなす力を養う。

学歴が高い=組織のために忠実に与えられたことをこなせる人間

忠実にこなせない、とは感情を挟んで個性を出している。

1.1つのことを長くやっていく人

2.いろいろなことをやっていく人

2はあるときまで先が見えない。多少不安にかられることもある。今までやってきたことがすべて繋がるときがくる。そのときに思ったことに挑戦していく。何があっても諦めない。

いろいろなことをやってきたというのが「点」。その「点」が全て「線」で結ばれて形になる。そのとき今の自分では考えつかないものになる。

 

⑩幸せとは?

「実践」と「体感」が必要。自分に落とし込めているものと落とし込めていないものを把握する。

「幸せ」とは状態を示している。イメージしてエネルギー状態を作り出していたものを、イメージなしで状態を作る。体感・感覚だけでできるようになれば1人で幸せになれる。何かに幸せにしてもらう必要がなくなる。自分が幸せになるということは、良いエネルギー状態で居続けること。

内側の世界ですべて作り出す。外側の世界で探し続けている人は、一時的に幸せの状態になれるが、冷めてまた元の状態に戻るから、また探す。

好きなエネルギー状態をいかにキープし続けられるか。これを邪魔するのがハビット思考。意識を体感に持っていき、抜け出す。

「幸せのエネルギー状態」で長く居続けると、自分のエネルギー状態が「幸せが当たり前の状態」になり、慣れてくる。

「幸せになりたい」と思うのは、「今が幸せじゃない」と言っている。

 

⑪今すべきこと

しっかり将来を見据えて仕事を選んで決めて、進んでいく。自分を表現する生き方をする。

成長過程で価値観が出来て、ハビット思考の世界も広がり、純粋な部分にストップがかかるようになる。

協力したのに、お礼を言われない、有難迷惑の感じで嫌な顔をされる、冷やかされる、などとそれをさせないようにする何らかの出来事が重なって今に至る。

それを表現し、「自分軸」としてしっかり持った生き方にする。

自分の人生の中心をそこに持っていく。周りが認識するくらい。どこで何をしていようともそれを表現し続ける。人柄となる。相手のリアクションに惑わされない。自分を表現することは、自分の内側の世界で完結させる。

 

病院で目が覚めたシャチは、自分の人生についてこの後どうしていくべきか、村長から教わったことを思い出して実行に移していく。

 

 

読んだ感想

社会に出てもあまり使わないことを勉強を学校で行う理由は、「言われたことを忠実に行う力を養うため」ということらしい。成績が良い人とは、先生の言ったことをひたすら勉強する習性がある。企業が求める人物は、上司の言うことを忠実に行う人物であるらしい。このことを知って、そうだったのかとも思うし、教える側の立場になって、確かにこれまではそういう人間を作るように教え卒業させているなとも思う。

しかし、今は言われたことだけをやるのではなく、自分で考えて動けるようになってほしいなと私は思うので、この信念のもと教えている。理不尽さと新教育課程に合っていあないのではないかという矛盾や、限られた時間の中で決められたカリキュラムをこなすから思っているほど自由に時間が使えないという葛藤があるからとても難しいと感じながら、自分にできることをやっていきたい。

こういう本は今まで読んだことがなく、少しスピリチュアルと感じる部分もあり、飲み込みにくいところもあるけど、気づかされるところもあった。特に嫌な感情を長引かせないようにする方法は、どうしようもなくなったときに試してみようと思う。今のところ嫌な感情を持ったときは、まわりの人に話したり、忘れる方向にもっていくことでなんとかなっている。

とにかく、自分の軸をもって大切にして、行動してくことが大事だということがわかった。