Actions speak louder than words.

行動は言葉よりも雄弁

【読書記録】コーチングの基本

コーチングの基本

著者:コーチ・エイ

監修:鈴木義幸

 

あらすじ

コーチングの定義

対話によって相手の自己実現や目標達成を図る技術。

相手の話を良く聴き、感じたことを伝えて承認し、質問することで、自発的な行動を促すコミュニケーション技法。

「欲しい結果を、より早く、より確実に、より効果的に実現する」ことを可能にするツール(道具)。

 

コーチングの役割

現状(現在地)とゴール(目的地、望ましい状態、欲しい結果)を明確にし、その間にある差異(GAP)を埋めること。

差異(GAP)とはクライアントにとっての問題で、埋めるために向き合う必要のあることが「課題」となり、課題をクリアするために道筋を作り、達成に向けて具体的なこうどうに 落とし込むことを支援する。

1.現状確認/現状把握

2.ゴール設定

3.GAPの発見

4.新しい行動/選択肢を作る

5.リソースの発見

6.行動計画の作成

 

 

コーチングとティーチングの違い

基礎知識や技術が浅い人にはティーチングは有効。経験を積んできたらコーチングの割合を徐々に増やす。ティーチングばかりしていると人をダメにしてしまう。「考えない人・依存する人」を作ってしまう。

ティーチングは一方通行のコミュニケーション。コーチングは双方向のコミュニケーション。

コーチングは問かけることで、相手に自分がやりやすい方法を考えさせる。気づかせる。もし実行できそうもない案が出てきても否定せずに、「いつまでにどのくらいできる?」「1日にどのくらい時間を費やせられる」と逆算して現実性がある策を考え直させる。

「それも良いけど、他にも方法はない?」と良い策はないかさらに質問する。その人の意思と、その人がすでに持っている知識や技術、人脈などの最大のリソース(資源)に気付かせ、「今から何ができるのか」初めの1歩を決断させる。

 

コーチングで得られる能力

1.目標達成力/問題解決力

2.コミュニケーション能力

3.目標設定力/行動計画をつくる力

4.問題を見出す力

5.課題や解決策を見出す力

6.観察力

7.思考力/発想力

8.行動力

9.ビジネス力

10.人間力

 

〇みる/きく/はなす 技術

・みる技術

人はどうしても見た目で判断してしまう。(メラビアンの法則

言語情報(話す内容) 7%

聴覚情報(話し方、声のトーン) 38%

視覚情報(表情、態度) 55%

 

・きく技術

1.聞く

単純に相手が言っていることを耳で音で拾っていく作業。

2.聴く

耳と心で十四回きく。相手の言葉に出てきていない心の奥底を傾聴する。

3.訊く

アクティブリスニング。積極的に質問していく。相手が言っていることを聞く。相手が言わんとしていることを要約する。相手の言っていないことまで聞く。相手も気づいていないことを聞く。

 

・はなす技術

質問すること。自分のことばかり話していてはコーチングにはならない。

一方的にコーチが「ききたいこと」を尋問していくのではなく、相手が話したいことかた聴いていき、「解決の糸口」を探していく。

 

〇質問の種類

1.クローズド・クエスチョン

「はい」か「いいえ」で答える質問。限定質問。

確認が簡単にできる。聞き手が主導権を握れる。(答える側に不満を抱かせてしまうこともある)相手が悩まずに答えられる。

 

2.オープン・クエスチョン

答えが限定されず自由なため「開かれた質問」となる。

多角的な情報が入る。相手に主導権を与えられる。(質問者が予想していなかった情報が得られることもある)相手によく考えさせることができる。

 

3.セミオープン・クエスチョン

オープン→「晩ごはん何がいい?」

クローズド→「晩ごはん、肉と魚どっちがいい?」

セミオープン→「晩ごはん、肉なら何がいい?」

 

良い質問とは自分のためではなく、相手のためにする質問。相手に気付きを与え、建設的に物事を考えさせ、成長させるツール。

 

読んだ感想

コーチングをしようと思って読んだわけではないが、普段の仕事で生徒の相談に乗ったり、面談するときに使える考え方、見方、聞き方、話し方があるかなーと思って読んでみた。

ティーチングは一方通行というのが、そうだよな、と強く思った。そう考えると自分がいまやってみたいと思っている授業は、コーチングにも近いのかもしれない。

ただ一方的に話すだけでは伝わらないし、相手が何を求めているのかをよーく見て感じてきちんと認識しないといけないなと思った。