内容
大きな船が航海をしていました。船にはラビが1人、たくさんの財宝を持っているお金持ち3人が一緒に乗っていました。お金持ちは互いに自分が「いかに多くの財産を持っているか」を自慢し合っていました。
「私はこんなに宝石をたくさんもっている!」
「私はこんなに黄金を持っているよ!」
「私にはこんなにたくさんの現金がある!」
ラビは人々の話を横で静かに聞いていました。
「あなたはどんな財産をもっていますか?」とあるお金持ちがラビに尋ねました。ラビはこう答えました。
「今はお見せすることはできませんが、私は立派な財産を持っています。」
お金持ちたちは鼻で笑いました。ラビが、目に見えないものが財産だと答えたからです。
そのとき海賊があらわれました。お金持ちが自慢していた財産をすべて奪っていきました。船はやっとのことで近くの港にたどり着きました。港にいた人々はびっくりしました。
一文無しになったお金持ちたちは、しょんぼりしていましたが、ラビは普段通りの落ち着いた姿でした。人々はラビに尋ねました。「先生は、海賊に何も奪われなかったのですか?」
ラビはにっこり笑いながら答えました。
「私が持っている財産は誰にも奪われることはありません。すべて頭の中にあるからです。」
「頭の中ですって?それはどういう意味ですか?」
「それは知識という財産です。この知識は誰にも奪われることはありません。」
人々は頷きながら、自分の頭にはどれだけの知識が入っているかをそれぞれ考えてみました。
「先生、私たちにも知識を蓄える方法を教えてください。」
その日からラビは人々に教えはじめました。
ある日のことです。その日もラビは人々に教えていたところ、道に座っている乞食3人を見ました。よく見ると彼らは一緒に船に乗っていた(お金持ちだった)3人でした。
乞食になった3人は涙を流してこう言いました。
「知恵深いラビよ。私たちにも知識を与えてください!」
ラビは快く彼らを受け入れました。「良い考えです。みなさんも一生懸命学べば、多くの知識を得ることができるでしょう。」
乞食たちもラビの弟子になりました。彼らも「本当に豊かな人」になりたかったからです。
反省する者が立つ土地は、最も偉い人が立つ土地よりも尊い
反省して次に自分が何をするべきなのかを考えて行動することが大切。人に言われてからやるのではなく、まずは自分の頭で考える必要がある。
学校でも何か生徒が間違ったことをしたときに、生徒と話す機会があるが、生徒になぜ間違っているのか、なぜそれはやってはいけないことなのかを理解させずに押し付けるだけでは、生徒は何も成長しない。そしてそのあとどう行動するべきかを考えさせる時間も必要で、こうしなさい、と先に答えを教えてしまうのはどうなのかなと思うことが多くある。生徒指導って難しいな。