Actions speak louder than words.

行動は言葉よりも雄弁

【昔話】3匹の子ぶた

昔むかし、あるところに3匹の子ぶたが暮らしていました。
ある日お母さん豚は子ぶた達に言いました。
「そろそろ自分の家を作って、一人で暮らしてみたらどうだい。」

1番目の子ぶたは家の近くから藁を集めてきて、あっという間に藁のお家を作りました。
「ブー、ブー。藁は軽いからお家を作るのも簡単さ。さぁて、お昼寝、お昼寝。」
2番目の子ぶたは森からたくさんの木を集めてきて、トンタン、トンタン、木のお家を作りました。
「ブー、ブー。木なら藁より丈夫だし、かっこいいぞ。さて、落書き、落書き。」
3番目の子ぶたは町からレンガを運んできて、レンガのお家を作り始めました。でも、レンガはとても重いの
で、なかなかお家はできません。 3番目の子ぶたのお家は夕方になってやっとできあがりました。
「ブー、ブー。レンガなら、何があってもこわれないぞ。」

その様子を2つの光る眼が覗いていました。暴れん坊の狼です。
「ごちそうのにおいがする、と思ったら、美味しそうな子ぶたが 3 匹もいるじゃないか。」
狼は最初に 1 番目の子ぶたの家にやってきました。
「トントントン、子ぶたくん。すてきなお家に、僕を入れてよ。」
「ブー、ブー。だめだめ。僕をたべるつもりなんでしょ。」
「フフ~ン。藁でできた家なんて俺様の自慢の息で吹き飛ばしてやるわい。」
狼は大きな息を吹きかけました。
すると、藁の家はあっという間に遠くに吹き飛ばされてしまいました。
1 番目の子ぶたは 2 番目の子ぶたの家まで走って逃げました。

しばらくすると狼が2番目の子豚の家にやってきました。
「トントントン、子ぶたくん。すてきなお家に、僕を入れてよ。」
「ブー、ブー。だめだめ。僕達をたべるつもりなんでしょ。」
「フフ~ン。木でできた家なんて俺様の自慢の息で吹き飛ばしてやるわい。」
狼は大きな息を吹きかけました。
すると、木の家はあっという間にばらばらにこわれてしまいました。
1 番目の子ぶたと 2 番目の子ぶたは、3番目の子ぶたの家まで走って逃げました。

しばらくすると狼が3番目の子ぶたの家にやってきました。
「トントントン、子ぶたくん。すてきなお家に、僕を入れてよ。」
「ブー、ブー。だめだめ。僕達をたべるつもりなんでしょ。」
「フフ~ン。レンガでできた家なんて俺様の自慢の息で吹き飛ばしてやるわい。」

狼は大きな息を吹きかけました。
「ふぅ~~~~!!!!!」
近くにあった草は飛んでいきましたが、レンガの家はびくともしません。
「う~ん。これはこまった。この家はびくともしないぞ。」
汗をかきかき、困った狼は家の屋根を見上げました。
「よーし。あの煙突からしのびこんでやれ!」

「たいへんだ!どうしよう!僕たち食べられちゃうよ!」
「そうだ!良い考えがある。煙突の下の暖炉でお湯を沸かそう!」
三匹の子ぶたは、大きなおなべを暖炉に運び、お湯を沸かし始めました。
なにもしらない狼は勢いよく煙突から暖炉に飛び降りました。
「あちちちちちちちぃっ!!!」
熱いお湯の中に落ちてしまった狼は、慌てて飛び出して逃げていきました。
「やったー!」
見事に狼を追い払った3匹の子ぶたは、手をとりあって喜びました。
こうして3匹の子ぶたの家族は丈夫なレンガの家でずっと仲良く暮らしました。