夢をかなえるゾウ2 ~ガネーシャと貧乏神~
著者:水野敬也
あらすじ
主人公は大学を卒業して一般企業に就職するも、芸人になることを諦めきれず退社したが、8年も新人が出るようなお笑いライブにしか出られない状況にある。
「このまま芸人を続けていくべきか」と考えていた時に、ゾウの姿をした神様「ガネーシャ」に出会い、コンビを組まないかと言われてコンビを組むことになる。
主人公の家には貧乏神の金無幸子が住みついていることも判明した。
ガネーシャが勝手に作った300万円の借金を返済するためにガネーシャと共に日本最大のお笑いライブ「ゴッドオブコント」での優勝賞金1000万円の獲得をめざすことになる。「お金」と「才能」についての考え方を学び、成長する物語。
(話の中に出てくる教え)
人間にとって1番怖いのは、将来が見えないことじゃなくて、将来が見えてしまうこと。
人間は成長する。赤ちゃんは、最初何もできないかたこそ、どんな存在にもなれるし、どこまでも成長してくことができる。可能性は無限大。
〇図書館へ行く
本を読んで解決しない問題はない。
仕事、お金、人間関係、幸せ、…人間の悩みはいつの時代も同じテーマ。
過去に自分と同じ悩みを抱えていた人がたくさんいて、自分から手を伸ばしさえすれば、いつでもその人たちは自分の助けになってくれる。
〇人の意見を聞いて直す
他人の反応を大事にする。お客さんの意見を聞いて、直しまくる。
人の意見に耳を傾けて、試行錯誤していく。直すのを面倒くさがらない。他人の批判を恐れずに、自分を貫くことも時には大事。
〇楽しみをあとに取っておく訓練をする
〇プレゼントをする
貧乏には3種類ある。
ドリーム貧乏:お客さんから望まれていないことを頑なに続ける「イタい人」
お駄賃貧乏:「お金」=「嫌な作業をするともらえるもの」と認識している人
→いかに楽して作業を終わらせるかを考えてしまうから、仕事を減らそうとするから給料が増えない。
「楽しい」ことをするともらえるもの、と捉える。お客さんを喜ばせた分だけもらえるもの。プレゼントを自分からして、相手を喜ばせる。
ガネーシャ貧乏:目の前にある誘惑にお金を使い、大変そうなことを避けてしまう人。
→「楽しみは、後にとっておいた方が大きくなる」という経験をする。
〇締め切りを作る
人間は追い込まれると思いもよらない力を発揮する。
〇他の人が気付いていない長所を褒める
人を責めたり、批判したりすることが好きな人は、他人が不幸になることを望んでいる。
「言葉」はその人の最初の行動となるから、良く聞いておく。
褒める人でも、相手をコントロールしたくておべっかを言う、嫌われたくないという理由で人を褒める人は貧乏である。
相手のことを考えて褒める。特に「他人が気づいていない長所を褒める」と印象に残る。
〇店員を喜ばせる
「お客さん」でいるということは、「お金を払っているんだから、喜ばせてもらって当然」と考えて偉そうな態度を取る人のことをいう。店員に「ありがとう」「おいしかったです」と声をかける人は相手を喜ばせている。
〇自分と同じ苦しみを持つ人を想像する
「自分だけが苦しんでいる」のではない。苦しみをもたない人間はいない。
〇失敗を笑い話にして人に話す
失敗したことや、恥ずかしいこと、みじめな状況は、できるだけ人に話して、笑いにしたら良い。そうすることで、人目を恐れずにいろんなことに挑戦できるし、自由に生きることができる。
〇自分が困っているときに困っている人を助ける
「他人に対する言葉や行動は、自分対する言葉や行動」でもある。人の良いところを見つけられる人は、自分の良い部分も見つけることができる。
「他人の不安を消してあげよう」とすると、自分の中の不安を消すことができる。
〇優先順位の1位を決める
上杉謙信は武田信玄が死んで代替わりしたときを狙うのは大人げない、と狙わなかったことが美談になっているが、国をとることより、他のことを優先したから、実力があっても天下がとれない。
人生で何を大事にするかは人それぞれである。
〇欲しいものを口に出す
人を喜ばせる、人に与えるのはボランティアと何が違うのか。
与えるだけでなく、他人から受け取る。
「いい人」になると、他人を喜ばせるのではなく、他人から嫌われたくないという気持ちから、自分の欲求を抑えつけてしまう。それでは「やる気」を失ってしまい、何かを手に入れることはできない。
自分の望んでいることは口に出す。そうすると、他人の欲求とぶつかり、いい人ではいられなくなる。お互いが喜べる道を見つけていくことが成功の秘訣。
何かを手に入れるということは何かを手放すということ。何かを手放す覚悟がない人が成功することはない。
〇やりたいことをやる
チームが一丸となって1つの目標に向かうとき、チームメイト全員が自分の能力を超えたとてつもない力を発揮することがある。→「フロー理論」
心が変わって、行動が変わって、その結果が世界に反映される。
たくさんの人を喜ばせるように。
「人の幸福を羨んではいけない。なぜなら、あなたはその人の密かな悲しみを知らないのだから。」
憧れに飛び込んで、たくさん経験を積んで成長した人間が、自分にとって1番向いていることをみつけたとき、自分にとってもお客にとっても最高の状態を生み出す。
やりたいことをやりなさい。これから全部生きるから。悩んだことも苦しんだことも。
〇日常に楽しさを見出す
お金で買える喜びはすべて、他人が作ったもの。どんなにつらい状況でも、それを楽しもうとする気持ちさえあれば、人は自らの手で喜びを作り出すことができる。
お金がなくても、人は幸せになれる。
読んだ感想
最近、7つの習慣ファミリーのワークブックの付録の「偉大な発見」を2人でお互いに書くことにして、その中に、「1日中、大きな図書館であなたの好きなことを勉強して過ごせるとしたら、何を勉強しますか?」という質問があって、考えたところだったから、「図書館に行く」ということはまさに自分が目的を持っていくから1日中いられるなと思った。
「失敗を笑い話にして人に話す」は、以前から、「多くの失敗を語れる教師が最も良い教師である」というタルムードの格言を知ってから、失敗の経験は笑える話にしようという意識が強くなっている。ただおもしろく話すのは簡単ではないから、どうやって話そうか考えるのですぐに話せるものではないなと思った。こういう話をするときに、ユーモアが大事だなと感じる。
「優先順位の1位を決める」は7つの習慣にも出てきていた。優先順位を考えるのは、数学の問題を解くときやプログラミングの問題を解くときにもつながる話だから、普段から意識している。毎日の仕事の中でも、何から取り掛かるか、仕事の順番を決めるときにも応用している。
「欲しいもの口に出す」は、最近一番力を入れたいこと。思っているだけでは伝わらないし、自分はこう考えているということを、相手に伝えるためにもこれはどんどんやっていこうと思う。そして、口に出してアウトプットできるということは、自分で自分の中でよーく考えた結果できることだと思う。簡単のようで簡単ではないなと感じる。自分がどうなりたいのか、どうしたいのかはゆっくり考える必要があると思う。
「人の幸福を羨んではいけない。なぜなら、あなたはその人の密かな悲しみを知らないのだから。」という言葉が結構響いた。人が外に出すものは、成功したことや良かったことで、良いところが見えているだけ。その陰でどれだけ苦労したかという部分はあまり見えていないということがよくわかった。
マインドマップでまとめたかったけど、無理だったー。