内容
ある町で、商人が大声で叫んでいました。
「世の中を上手に生きていくための秘訣を売ります!この素晴らしい秘訣を買ってください!」
通行人は足を止めて、口々に言いました。
「何だって?何を売るって?」
「世の中を上手に生きていくための秘訣を売るんだってさ!」
「それさえあれば、この世を上手にわたっていけるのか?」
人々は、その商人の周りに集まってきました。その中にはラビの姿もありました。ラビがこう言いました。
「その秘訣とやらはいったい何ですか?」
ラビが急かすと、商人はこう答えました。
「世の中を上手く生きていくための秘訣は遠いところにはありません。自分の怒りをむやみやたらに使用しないこと。そして、他の人の言葉をよく聞くことです。
私たちの顔を見てください。口は1つなのに耳は2つです。
これは、話す言葉は少しだけにして、もっと聞くことを多くしなさいという意味です。」
他の人の言葉をよく聞く
人との会話は、できるだけ聞くことに意識を向ける。自分が話したいことを考えている間は、相手の話を聞けていない。相手の話を聞けていないと、その話について詳しく聞くことができない。
相手の話を聞いて、さらにそこから聞きたいことを聞いていくので、自分が話したいことだけをたくさん話してしまわないように口に気をつけて、耳で聞く方が大事だということなんだろうな。