内容
昔ある国の王様が後継者選びに頭を悩ませていました。
王様には2人の息子がいます。
どちらが後継者にふさわしいのか、王様は2人の息子に競争をさせます。
息子たちよ、よく聞きなさい。これより馬に乗ってエルサレムを1周し、城まで戻るのだ。
この競争に勝った方を後継者としよう。
ただし馬が遅く着いた勝ちとする。
2人の息子はレースには自信があり、我先にとそれぞれ馬に乗って出発します。
しかし馬が遅く着いた方が勝者とは。これでは急いで向かうわけにはいきません。
両者ともゆっくりと何日もかててエルサレムに向かいます。
何日もかけてエルサレムを1周し、それでも城はもう目の前です。
先についてしまっては後継者にはなれません。
2人は馬から降り、何日も何日も城の周りを歩き続けました。
このままではいつまでたっても勝負はつきません。
空腹にも耐えかねた頃2人はあることを思いつきました。
そして互い急いで馬に飛び乗ると城を目指して馬を走らせました。
さて2人の息子は一体何思いついたのでしょうか?
それはどうして?
王様は馬が遅く着いた方を勝ちとすると言いました。
自分の馬が後にゴールするということです。
2人は互いに相手の馬に飛び乗り、我先にと全力で城に向かったのでした。
そうすれば自分の馬は後になり後継者になれるというわけです。
この話は発想の転換、思考の柔軟性を試すもの。
言葉はいろいろな読み取り方ができる。
発想を転換することで全く違う視点から物事をとらえることができる。
そうすることで視野が広がり発展的に考えられたり、新しいアイディアが生まれたりするのである。
ハッとする話で。考える力をつけさせるのに良いなと思う。