ある村にラビと息子が住んでいました。
ラビの息子は神様にとても会いたがっていて、家に訪ねてきてほしいと毎日祈っていました。
ある日誰かがラビの家のドアを叩きました。
「ついに神様が私を訪ねてきたのかな?」
期待に満ちた息子がいち早く走ってドアを開けると、ドアの外にはみすぼらしい姿の旅人が立っていました。
「道に迷ったのですが、一晩だけ止めていただけませんか?」
がっかりした息子は旅人の頼みを断りました。
その日の夕方、息子は帰ってきたラビに旅人の話をしました。するとラビは大きなため息をついて言いました。
「その旅人こそがまさにあなたが待っていた神様だ。」
ラビの言葉に息子は愕然としました。
「お父さん、もう私は神様に会えないんですか?」
「君が善良で正しく生きれば、神様はまた来るだろう。でもいつどんな姿で訪ねてくるかはわからないんだよ。」
息子はまた神様を待ちながら祈りました。
息子は神様はどんな姿をしていると思っていたのでしょう?
善良で正しく生きるとはどのように生きることですか?
人を見た目で判断しないということかな。内面を見ないと本質がわからないという話に似ていると思う。
あとは自分の欲望だけを叶えてもらおうとするのはずるいということかな。何かしてもらいたいなら、ますば自分からギブしていかないと、自分が助けてほしいときに誰にも助けてもらえなくなる話にも似ている。