内容
中世ヨーロッパではユダヤ人の迫害が行われていた。
ある領主がユダヤ人に、「お前のユダヤの神はよほど偉いみたいじゃないか。ここに2つの封筒がある。中に紙が入っていて、1つは”死刑”もう1つは”無罪放免”と書いてある。お前の神様が奇跡を起こすのを見てみたいものだ。どちらか1つを選べ。」と言った。
さて、ユダヤ人はこのあとどうしたでしょうか?
追い詰められたユダヤ人は、絶対生き抜くぞ。でも領主は私を死刑にするために両方”死刑”にしているはずだ、と考えた。
そして、1つの封筒を飲み込み、
「領主様、1つの封筒を飲み込んでしまったので残っている封筒が”死刑”であれば私は無罪です。そこに書いてある文字をお読みください。」
そこには”死刑”と書いてあり、無事無罪を勝ち取った。
どんな逆境の中でも起死回生のチャンスを探し求める
すべてを捨てる覚悟が道を拓くのである。
日本人は物事を潔く諦めることを美徳とする。散り際の美しさをたたえる文化がある。
ユダヤ人が「滅びの美学」を持っていたら、迫害され、絶滅していただろう。物事も自分の命も諦めずに、生き延びた民族である。