内容
ある3兄弟が3つの宝をそれぞれ持っていた。
長男はどこでも見ることができる望遠鏡を。
次男はどこでも行くことができる絨毯を。
三男はどんな病気でも治すことができるりんごを持っていた。
ある日、長男が望遠鏡で隣の国の宮殿を見ていた。
「おい、弟たちよ、これを見てごらん。隣の国のお姫様が深刻な病気にかかったよ。」
次男は絨毯を広げて言いました。
「私の絨毯で、すぐにお姫様を助けに行こう!」
3兄弟は絨毯に乗って、隣の国に飛んでいきました。
お姫様は深い眠りに落ちたように、青白い顔で横になっていました。
三男がお姫様の横に行き、鞄からりんごを取り出しました。
すると、長男と次男はそれを止めました。
「弟よ、もう一度よく考えてみろ。お前のりんごは1回食べたら永遠になくなってしまうではないか。」
「大丈夫です。魔法のりんごよりも人の命の方がもっと大切ですから。」
三男はそう答えると、何の迷いもなく魔法のりんごをお姫様に食べさせました。
そうするとお姫様はすぐに目を開いて回復したのです。
王様は心から喜びました。
「起き上がった!ついに姫が目を覚ました!」と。
王様はお姫様の病気を治してくれた3兄弟の中から婿を選び、王位を継承しようとしました。しかし、3兄弟のうち誰を選ぶべきか迷いました。
長男は、「私の望遠鏡でお姫様の病気を見ることができなければ、ここに来ることはできませんでした。」と主張します。
次男は、「私の絨毯がなければ、こんなに早くお姫様の元に来ることはできませんでした。」と主張します。
三男は、「私のりんごがなければ、お姫様は目覚めることはなかったでしょう。」と主張します。
果たして誰を婿として選ぶべきなのか、王様は長い沈黙の末、
「姫と結婚するものは……三男だ。」と言いました。
王様はどうしてこのような決定をしたのでしょう?
以前書いた「魔法のザクロ」と似た話で、今度ハブルータの題材になり、ハブルータは相手と共通の話で行う必要があるから、こっちの内容で行うことになったということで、一応残しておく。