Actions speak louder than words.

行動は言葉よりも雄弁

タルムード

【タルムード】たまご1個とメンドリ千羽

内容 あるラビが、バグダッドからエジプトへ長旅をしていた。旅のとちゅう、ラビは地中海に面した、ヤッフォの町の宿屋に泊まった。数日ゆっくり食べたり飲んだりして疲れをとると、また、エジプトへの旅をつづけた。 ラビはエジプトに着いてから、ヤッフォ…

【タルムード】あるユダヤ専門学校生

内容 1920年代、ポーランドの首都ワルシャワに多くのユダヤ人が住んでいた。 そこを訪れたユダヤ人が帰郷してから友人に語った。 「あそこのユダヤ人専門学校に行ってびっくりしたよ。タルムードの大半を暗記している人や無神論者もいた。また、多くの従業員…

【タルムード】ふしぎな財布

内容 むかし、ブルガリアのある村に、貧しい農夫がいた。農夫は毎日、畑仕事に出かけ、くたくたに疲れて家にもどってきた。ある晩、農夫は寝床にもぐりこむ用意をして、神さまにお願いした。 「どうか、神さま、小さくてもいいですから、なにか宝物をお恵み…

【タルムード】値切りの秘訣

内容 あるとき、ラビがレンズ豆を買おうと思って、田舎の親戚にその値段を問い合わせた。 すると自分の町ではこれこれの値段で売っていると、書き送ってきた。ずいぶん割安の値段だったので、少し遠かったが、その町まで買い出しに行った。 町に着くと、あい…

【タルムード】自分にとって嫌な呼び方をされたら

あるユダヤ人が自分の村から街に出る際に、必ず通らなければならない村がありました。 その村では子どもたちが彼に向って「ユダ公」と呼びおもしろがっていました。 ユダヤ人は子どもたちに「ユダ公」と呼ぶのをやめさせるためにどんな行動をとったでしょう…

【タルムード】2ズウォティのモイシェ

穀物を売り買いするある商人のところで、モイシェという名の若い男が働いていた。賃金は週に2ズウォティ(ポーランドのお金の単位)だった。長いこと、そこで働いてきたモイシェは、あるとき、自分の賃金はなぜこんなに少ないのか、と主人に聞いた。 「もう…

【タルムード】2人の泥棒

内容 ある日、煙突から居間に2人の泥棒が入ってきた。1人の顔にはすすがついていて真っ黒だった。もう1人の泥棒には全然すすがついていなくて真っ白だった。さて、どちらの泥棒が顔を洗うだろうか? あるとき、農夫がユダヤ教のラビのところへ行き、「私にタ…

【タルムード】グルメは死罪だ

内容 モーセに連れられてユダヤ人がエジプトから脱出したのは、約束の地カナンに入って良い暮らしをするためのはずだった。それが40年もの間、砂漠の中でさまよい、死ぬほど苦労している。こんな苦痛を味わうためにエジプトを出たのではない、とユダヤ人たち…

【タルムード】塔に閉じ込められたソロモン王の姫君

内容 世界のすみずみまで探しても、ソロモン王の姫君ほど美しい女性はいなかった。あちこちから若者がおとずれて、姫君を妻にください、とソロモン王に願いでた。だが、ソロモン王のめがねにかなう若者はいなかった。 「残念ですね。杉の木のようにがっしり…

【タルムード】父への愛は塩の味

内容 むかしむかし、ある国の王に、賢くて美しい3人の姫君がいた。王は自らの命のように姫君たちを大事に育て、慈しみ、たいそう甘やかしてもいた。 あるとき、王は、父である自分に対して姫君たちがどのくらい愛情をいだいているか、知りたいと思った。そ…

【タルムード】小魚と水

内容 神は小魚にユダヤ教の大切さを教えようとした。しかし、小魚は「目に見えないものなど価値がない」と関心をもたなかった。そこで神は一瞬だけ小魚の周りから水をなくしてしまった。 体をバタバタさせて小魚は苦しみがり、水がないため鱗も乾いてしまい…

【タルムード】ノアの方舟の真実の話

内容 神が怒ってこの地上に大洪水を起こされたとき、ノアの方舟だけは、男と女、動物もオスとメスひとつがいずつを乗せられた。 最後に「善」が方舟に乗ろうとしてやってきたが、神は「カップルしか乗せない」と言い、「善」の乗船を拒否した。 やむなく「善…

【タルムード】悪いのは誰?

内容 今までまじめに勉強してきた学生が、ふと通りかかった家に鍵がかかっておらず、ドアが少し開いていたので、つい出来心が生じて物を盗んでしまった。 この学生は警察に捕まり、裁判にかけられたが「つい出来心で」という弁解は裁判では通らない。学生は…

【タルムード】ユダヤ人の黒い瞳

内容 なぜユダヤ人の瞳は黒いのか? それはユダヤ人がいつも暗いところにいて、明るいところを見ているからだ。 なぜユダヤ人の瞳は黒いのか? それは、神がユダヤ人が明るいところばかりを見て、楽観主義、享楽主義にならないようにしているからだ。 なぜユ…

【タルムード】私が投げた石

内容 ある村に美しい家が建っていました。 「あなたの家はとても素敵ですね。」という隣人の言葉に、家の主人の男は気分が良くなります。他の隣人はこう言いました。 「庭を美しく管理したらどうですか?きっと私たちの村で一番美しい家になるでしょう。」 …

【タルムード】明日に種蒔け

内容 明日に種を蒔け、夕べにも手を休めてはならない。 それとこれ、どちらの種の芽がでるのか、あるいは双方等しく芽が出るのか、わからないのだから。 常に、明日芽吹くかもしれない種を蒔き続ける どれが実を結ぶかわからないが、種はそもそも蒔かないと…

【タルムード】ヘブライ王の助言

内容 ある村に、毎日のように自分の不幸を嘆いている男がいた。男の言い分はこうだ。 「俺の家は狭いうえに、子どもが4人もいて、おまけに女房が太っているので自分は立って寝なければならない。ひどい話じゃないか。こんな狭い家に住む俺ほど、この世で不幸…

【タルムード】兵士とパスポート

内容 北部アフリカのエチオピアにユダヤ人がいました。1980年代末、エチオピアの軍事政権は国内のユダヤ人を捕え刑務所に放り込んでいました。殺害はされなかったものの、食べ物は与えられず餓死の危険がありました。 捕えられた1人にラビがいました。この人…

【タルムード】悪魔と助産婦

内容 ある村にユダヤ人の助産婦が住んでいた。あるとき、お産を助けた帰りが遅くなって凍てつく夜道を歩いていると、子猫の鳴く声を耳にした。鳴き声がするあたりをろうそくで照らすと、捨て猫が1匹凍って死にそうになっていた。助産婦は持っていた温かいミ…

【タルムード】青年アダムスの疑問

内容 アダムスは疑問に思った。なぜ神はいい人に不幸を与え、悪い人に幸せを与えるのか? 町で1番の賢者であるエリジャという預言者に聞きに行った。 エリジャ「わかった。私についてきてもいいが、なぜと聞くな。」 1日目の夜、2人は貧しい夫婦の家に泊まっ…

【タルムード】正直な仕立て屋

内容 ある国で大干ばつが起こった。何日経っても雨は一向に降る気配がない。作物はすべて枯れ、飲む水がないために家畜は次々と死んでいった。 そんなときにある村のラビが夢を見た。夢の中で神がそのラビに「この次の安息の日に服の仕立て屋の主人に、祈り…

【タルムード】土地は神が与えたもうもの

内容 信仰厚く慈悲深い農夫が住んでいた。彼は大きな農村を営んでいる。 彼は毎日の祈りを欠かさず、毎年訪れるラビたちにも献金や寄付など惜しみなく慈悲を施した。彼は貧しい人、病気の人、年老いた人にもできる限りの恵みを与えた。 そんなある日、大きな…

【タルムード】村人の3つの願い

内容 ある村に貧しいけれど慎ましやかに暮らしている夫婦がいた。その夫婦の元に予言者エリジャが貧しい身なりで現れた。エリジャが1杯の水を乞うたところ、その夫婦は「さぞかしお困りでしょう。お茶と一緒にパンをぜひ食べていってください。よければ今夜…

【タルムード】メロディーを買った青年

内容 ある村に裕福な家庭に育った娘がいた。娘の両親は熱心なユダヤ教徒だった。結婚適齢期になったので、娘の両親は良い婿がいないかと探していた。 隣町に、裕福ではないが真面目できちんとした両親に育てられた青年がいた。その青年はヘブライ聖書をしっ…

【タルムード】愚かな農夫

内容 あるところに農夫がいた。耕作用の牛と荷物運搬用のロバに同じくびき(車を引くために使う横木)をつけて、牛とロバを一緒に進ませようとした。 しか、牛とロバは足並みが合わず、歩みを止めてしまう。 農夫「なぜ2匹とも動かないのだ。」と怒り、牛と…

【タルムード】美しい島に到着した人々

あらすじ 航海中の船がある日難破した。 次の日には波がおさまり、美しい島のふ頭にたどり着いた。 船はしばしの間、いかりをおろして停泊することになった。 その島には珍しい花が咲いており、おいしそうな果物がたくさんなっていた。 そして様々な色をした…

【タルムード】鶏の卵の運び方

内容 ユダヤ人の母親が、子どもに「鶏小屋に言って、鶏の卵を取っていらっしゃい」と用事を言いつけた。 子どもは鶏小屋に行って両手いっぱいの卵を抱きかかえて、台所に戻ってきた。 母親は「どうして両手にいっぱいの卵を持ってきたの?」と聞いた。 さて…

【タルムード】10個のクッキーの与え方

内容 子どもにクッキーを渡すときに、最初の日は1個、2日目は2個、3日目は3個、4日目は4個と渡していく。 また別の機会にクッキーを渡すときに、最初の日は4個、2日目は3個、3日目は2個、4日目は1個と渡していく。 さらにまた別の機会にクッキーを渡すときに…

【タルムード】母鳥と三羽のヒナ

内容 鳥の巣が大嵐に巻き込まれ、巣もろとも三羽のヒナも地上に落下してしまう危険が迫っていた。 母鳥は海を渡って安全な岸にヒナたちを避難させようと思った。 まず1羽のヒナをつかんで、母鳥は大雨大風の中を巣から飛び立った。その途中で母鳥はヒナに尋…

【タルムード】パラダイスを見つけた男

内容 粉屋で働いていた男は、毎日単調で嫌気がさし、妻と子を捨ててパラダイスを見つける旅に出た。 ある晩、「靴を枕元に置いて目が覚めたときにつま先が向いている方角にパラダイスがある。」と聞き、その教えに従った。枕元に靴を置いて眠ると、靴の向き…